| 1)教育目標を何に定義するのか 学校のコンテンツ作りの基本は、教育目標形成。教育目標形成にはどんな諸課題があるのかを考える。
 1-1 目標の観点から 1-1-1 高度教育の諸問題
 1-1-2 「基礎」教育主義の諸問題
 1-1-3 担任主義教育の諸問題
 1-1-4 人間性・社会人マナー教育の諸問題
 1-1-5 コミュニケーション教育
 1-1-6 職業人教育とは何か
 1-1-7 大学教育と専門学校教育
 1-1-8 教育目標と教員配置の問題
 1-2 教育スタイルの観点から 1-2-1 カリキュラム主義かコース制・選択主義か
 1-2-2 インターンシップ教育の問題点
 1-2-3 PBL(Problem Based Learning)教育の問題点
 1-2-4 単位制教育の問題点
 1-2-5 教育スタイルと教員配置の問題
 1-3 教育指標の観点から 1-3-1 出席率の問題
 1-3-2 試験合格率
 1-3-3 進級率の問題
 1-3-4 在籍率の問題
 1-3-5 就職率の問題
 1-3-6 学生アンケートの問題
 1-3-7 教育指標と教育目標
 2)専門学校の資格主義と実習主義をどう考えるか 「資格の専門学校」「実習の専門学校」という社会認知がマーケットにも専門学校関係者の中にも一般化しているが、これからの専門学校(特に大学全入時代のこれから)を考えるに当たって、資格主義、実習主義はどんな弊害を有しているのかを考える。
 2-1 「資格主義」の弊害 2-1-1 自分で教育目標を考えない
 2-1-2 教育目標が明確でありすぎる分、変化する企業動向に目をふさぐ傾向が強い
 2-1-3 2年〜4年制の在籍期間全体をフルに使った教育ができない
 2-1-4 合格至上主義の「暗記」学習傾向が強くなり、息の長い人材能力の
 形成を阻害している
 2-1-5 既成教材が多い分、教材の自己開発契機が弱い
 2-2  「実習主義」の問題 2-2-1 学生の個人的な能力(身体能力や天分)に依存しやすいため、
 仕上がり目標の共有化や進捗管理に教員の関心が向かない
 2-2-2 目標の共有化がない分、実習試験評価の透明度も低い
 2-2-3 目標と評価の共有化(透明化)が薄い分、カリキュラム開発の動機が薄い。
 2-2-4 技能実習が多いため、実習目標の高度化関心が薄い
 2-2-5 実習設備(物や素材)が教材化し、教育のルーティン化が起こりやすい
 (教育のトレーニング化=職業訓練校化)。
 2-3 「資格」「実習」主義両者の問題点 2-3-1 単元毎の資格学習とルーティン技能実習によって、カリキュラム開発動機が薄い。
 2-3-2 資格模擬試験(過去問試験)と単純な技能判定によって、学生の能力判定
 ノウハウ(履修判定指標の高度化ノウハウ)が高まる契機がない。
 2-3-3 カリキュラム開発と能力判定のノウハウが高まらないため、教育の高度化契機が
 見つからない。
 2-3-4 そのため、教員の自己研鑽契機も見つけづらい。
 2-3-5 大学のような大学院経由、中等教育までの大学経由の「教員免許」といった
 ミニマムの教員指標も専門学校では明確ではない。「教員」とひとくくりで言える
 ような共同性や組織性を持たない。
 2-4 付論:非資格系、非実習系専門学校の問題 目標も評価も担当教員任せ。カリキュラムも存在しない。存在するのは「時間割」だけ。教育の無政府状態にある。
 3)カリキュラム開発の諸課題   3-1 講座主義の対立概念が「カリキュラム」(大学にも中等教育までにも「カリキュラム」は存在していない)
 3-2 「カリキュラム」開発のキーワードは時間の流れ(目標からの時間展開と受講の
 時間展開)。カリキュラムは「体系」ではない。
 3-4 5つのカリキュラム物語(卒業の物語、学年の物語、期の物語、一か月の物語、
 一週間の物語)
 3-5 シラバスだけを見ていても「カリキュラム」は作れない
 (科目主義と単位主義からの脱却)。
 4)討論(質問会) 教育目標(カリキュラム開発)と資格・実習主義をどう考えるのか |